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ミャンマーのタイ国境沿い、特にカレン州のミャワディ周辺には、国際的な犯罪活動の拠点となっている地域が存在します。これらの地域では、オンライン詐欺、人身売買、違法賭博など、多岐にわたる違法行為が行われています。以下に主要な犯罪拠点とその活動について詳述します。

1. シュエコッコ(Shwe Kokko)

シュエコッコは、ミャワディの北約20kmに位置する町で、カレン州国境警備隊(BGF)の本部があります。2017年以降、中国のYatai International Holdings GroupとBGFの関連企業が共同で「Yatai New City」と称する大規模な開発プロジェクトを開始しました。このプロジェクトは、カジノを中心とした特別経済区として計画されましたが、実際には違法賭博、人身売買、サイバー詐欺などの犯罪活動の温床となっています。特に、東南アジア各国から労働者が高給の仕事を約束されて集められ、到着後にパスポートを没収され、詐欺行為を強要されるケースが報告されています。 

2. KKパーク(KK Park)

KKパークは、ミャワディ近郊のモートータレー村に位置し、2019年から2021年にかけて建設された複合施設です。当初は国境貿易の促進を目的としていましたが、現在ではサイバー詐欺、人身売買、違法賭博、売春、薬物取引などの犯罪活動の中心地となっています。ここでも、多くの労働者が高給の仕事を約束されて集められ、到着後に過酷な労働条件の下で詐欺行為を強要されています。逃亡を試みる者には拷問や殺害の脅迫が行われるなど、深刻な人権侵害が報告されています。

3. ミャワディ(Myawaddy)全般

ミャワディ自体も、多数の無規制のカジノが存在し、違法賭博やサイバー詐欺の拠点となっています。これらの施設は、中国やタイの犯罪組織と結びついており、特に中国からの投資が目立ちます。また、これらの犯罪活動は地元の武装勢力や民兵組織の保護下で行われており、外部からの法的介入が困難な状況です。


国際的な対応と課題

これらの犯罪拠点に対して、タイ政府は電力供給の停止などの措置を講じ、中国政府も自国民の救出や犯罪組織の取り締まりを強化しています。しかし、これらの地域は地元の武装勢力や民兵組織の支配下にあり、国家の法的権限が及びにくい状況が続いています。そのため、犯罪活動の根絶には国際的な協力と地域の安定化が不可欠です。

ミャンマーのこれらの地域は、国際的な犯罪活動の温床となっており、特に人身売買やサイバー詐欺の被害者が多数存在します。これらの問題に対処するためには、国際社会の連携と、地域の安定化に向けた包括的な取り組みが必要とされています。


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